当院は開設以来診療の予約制はしていません。(ただし初診だけは予約制)今週などは特に年明けから4週間目の週で通常より多くの再診の方が来られました。明らかに週により偏りがみられ、来週は比較的再診の方は少ない週となるでしょう。現在の病院や診療所の多くは予約制をされているところが多いと思います。自院も予約制にすれば何かと好都合なところがあります。たとえば学会への参加や私的な都合(趣味や旅行など)が計画しやすくなるでしょう。また患者さんも時間帯や曜日など均等に配分できて診察時間なども有効に利用できるかもしれません。しかしながら、診る側や診られる側のどちらに予約制にしたときに利便性が高まるのか・・・それに対しての私の考えはやはり診る側の都合がよくなる事が多いのではないかと考えます。さらに既存の患者さんに尋ねてみても圧倒的に予約制には反対されます。こころの病に対する治療や療養は結果的に非常に長期に及ぶ場合が一般的です。数週間や数か月で完治するのであれば、1週間や2週間、1ヶ月先の何曜日の何時に都合を合わせて何とか来れても、年余にわたって通院する必要がある場合に、予約による一定の制約を受け続けることが果たしてどうなのか・・・と自身がその立場に置かれたらやはり予約制の窮屈さを感じてしまいます。当院が予約制にしきれないのはそのような思いがあるからです。ええ恰好に言えば「患者さんの為に・・・」でしょう。それでも今週のように受診者数の偏りがある場合などには脳裏に予約制にしようかと思う場合もあります。もっとも当院の受診者数からして混んでいても待ち時間はせいぜい30分~40分程度ではありますが・・・その偏りもどういう訳か自然に解消して比較的均等に受診されるようになる・・・この不思議な現象にも予約制に踏み切れない魅力?があります。