大阪 天王寺 医療法人 平山クリニック

双極性障害(そううつ)病

双極性障害(そううつ病)ってどんな病気?

双極性障害はかつて躁うつ病と呼ばれていました。そのこともあってうつ病の一種と誤解されがちでしたが、実はこの二つは異なる病気で、治療も異なります。
うつ病だと思いながらも、極端に調子がよくなって活発になる時期がある場合は、双極性障害(躁うつ病)かもしれません。双極性障害は、躁状態とうつ状態をくりかえす病気です。躁状態とうつ状態は両極端な状態です。その極端な状態をいったりきたりするのが双極性障害なのです。

本当は双極性障害であるのに軽い躁状態に気づかず、うつ病と診断されている人も少なくありません。うつ病の治療をしてもなかなか治らない患者さんが実は双極性障害だったということはしばしばあります。

躁とうつの症状が現れる間隔は数ヶ月だったり数年だったりいろいろです。躁状態から突然うつ状態へと切り替わることもあります。 うつ状態しか経験したことがないと思っていても、病気とは思えないようなごく軽い躁状態を何度も経験していた、ということもあります。この場合も双極性障害に含まれます。一般に、躁状態の期間よりもうつ状態の期間のほうが長く続く傾向があります。

双極性障害は、躁状態の程度や病状経過によって主に「双極I型障害」と「双極II型障害」に分類されるのが一般的です。実際には双極スペクトラム障害といって疾病を連続体として捉えられる場合もあります。

双極性障害は早期に治療をはじめることが大切です。

双極性障害は、精神疾患の中でも治療法や対処法が比較的整っている病気で、薬でコントロールすれば、それまでと変わらない生活をおくることが十分に可能です。

しかし放置していると、何度も躁状態とうつ状態を繰り返し、その間に人間関係、社会的信用、仕事や家庭といった人生の基盤が大きく損なわれてしまうのが、この病気の特徴のひとつでもあります。

このように双極性障害は、うつ状態では死にたくなるなど症状によって生命の危機をもたらす一方、躁状態ではその行動の結果によって社会的生命を脅かす、重大な疾患であると認識されています。

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このようなことはありませんか?

  • 睡眠時間が2時間以上少なくても平気になる
  • 寝なくても元気で活動を続けられる
  • 人の意見に耳を貸さない
  • 話し続ける
  • 次々にアイデアが出てくるがそれらを組み立てて最後までやり遂げることができない
  • 根拠のない自信に満ちあふれる
  • 買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む
  • 初対面の人にやたらと声をかける
  • 性的に奔放になる

躁状態

双極Ⅰ型障害の躁状態では、気分が高揚しほとんど寝ることなく動き回り続け、多弁になって家族や周囲の人に休む間もなくしゃべり続け、家族を疲労困ぱいさせてしまいます。仕事や勉強にはエネルギッシュに取り組むのですが、ひとつのことに集中できず、何ひとつ仕上げることができません。 買い物欲求が高まり不要な浪費をしたり時には高額な買い物をして数十万から数百万円という借金をつくってしまったり、法的な問題を引き起こしたりする場合もあります。失敗の可能性が高い無謀なことに次々と手を出してしまうため、これまで築いてきた社会的信用を一気に失ったあげく、仕事をやめざるをえなくなることもしばしばあります。 また、自分には超能力があるといった誇大妄想をもつケースもあります。

軽躁状態

双極II型障害の軽躁状態は、躁状態のように周囲に迷惑をかけることはありません。いつもとは人が変わったように元気で、短時間の睡眠でも平気で動き回り、明らかに「ハイだな」というふうに見えます。いつもに比べて人間関係に積極的になりますが、少し行き過ぎという感じを受ける場合もあります。

躁状態と軽躁状態に共通していえることは、多くの場合、本人は自分の変化を自覚できないということです。大きなトラブルを起こしていながら、患者さん自身はほとんど困っておらず、気分爽快でいつもより調子がよいと感じており、周囲の困惑に気づくことができません。

双極性障害のうつ状態

双極性障害の人が具合が悪いと感じるのは、うつ状態の時です。

躁状態の時に自分が起こしてしまったことによりひどい自責の念にかられる。自己嫌悪で死んでしまいたいなどと思う場合もあります。自殺念慮も強く実際に自殺企図や自殺既遂も多くみられます。

筆舌につくしがたく何とも形容しがたいうっとうしい気分が一日中、何日も続くという「抑うつ気分」と、すべてのことにまったく興味をもてなくなり、何をしても楽しいとかうれしいという気持ちがもてなくなる「興味・喜びの喪失」の二つが、うつ状態の中核症状です。

これら二つのうち少なくともひとつ症状があり、これらを含めて、早朝覚醒、食欲の減退または亢進、体重の増減、疲れやすい、やる気が出ない、自責感、自殺念慮といった様々なうつ状態の症状のうち、5つ以上が2週間以上毎日出ている状態が、うつ状態です。 双極性障害では、最初の病相(うつ状態あるいは躁状態)から、次の病相まで、5年くらいの間隔があります。

躁やうつが治まっている期間は何の症状もなく、まったく健常な状態になります。しかし、この期間に薬を飲まないでいると、ほとんどの場合、繰り返し躁状態やうつ状態が起こります。治療がきちんとなされていないと、躁状態やうつ状態という病相の間隔はだんだん短くなっていき、しまいには急速交代型(年間に4回以上の病相があること)へと移行していきます。薬も効きにくくなっていきます。

双極性障害で繰り返される躁状態の期間とうつ状態の期間を比較すると、うつ状態の期間のほうが圧倒的に長く、また先述の通り、本人は躁状態や軽躁状態の自覚がない場合が多いので、多くの患者さんはうつ状態になった時に、うつ病だと思って受診します。そして病院にかかった時に、以前の躁状態や軽躁状態のことがうまく医師に伝わらない場合、治療がうまく進まないことがあります。 このように、双極性障害が見逃されている場合も多く、正しく診断されるのに発症から8~10年を要するとも言われています。

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双極性障害の治療には薬による治療と精神療法的アプローチがあります。 ストレスが原因となるような「こころ」の病気ではないので、心理療法やカウンセリングだけで回復が期待できるものではありません。薬物療法を基本として治療法を組み立てていきます。


薬の飲み方

症状が多様な双極性障害は、とくに薬の使い分けが難しい疾患です。中には自殺念慮を測りながら慎重に投与量を決める必要がある薬もあります。正確なデータをとるためにも、気分安定薬を中心とした薬物治療において、処方された量と回数をきちんと守ることが大切です。 また、双極性障害のうつ状態に対して使う薬は、うつ病の時に使う薬とは違います。うつ病に効く薬が双極性障害のうつ状態には効かない場合も多いのです。治療してもなかなか治らないうつ病が実は双極性障害だった、ということもしばしばあります。


精神療法

精神療法だけでは双極性障害の治療は成り立ちませんが、薬物療法と併用しての精神療法は治療を順調に進めるうえで役立ちます。といっても、双極性障害に必要な精神療法は、いわゆるカウンセリングではありません。本人が自分の病気を知り、それを受け入れ、自ら病気をコントロールすることを援助するものです。 精神療法によって自分の再発のきざしにすぐに気づいて、対応することができるようになれば、再発時に早期に治療を始めることもできます。再発を放置することは双極性障害を悪化させる・・・つまり本来の社会機能(仕事処理能力や対人関係維持・形成能力など)が低下して元に戻らなくなる場合がしばしばみられます。薬物療法の下で精神療法も合わせて再発防止が非常に重要になってきます。

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出典:厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_bipolar.html双極性障害動向加工して作成
出典:厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html双極性障害動向加工して作成

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