うつ病ってどんな病気?
うつ病は「こころの風邪」と表現されて久しいですが、いまや「こころの骨折」「こころの肺炎」と言っても過言ではないでしょう。風邪というと、つい症状を軽視しがちになりますが、うつ病は早期発見、早期治療が非常に大切な病気です。適切な治療を早期に受診して寛解から回復を目指すことが重要です。うつ病を繰り返すと不可逆的な機能障害が生じて元来の社会機能(仕事処理能力や対人関係維持形成能力など)の低下がみらるようになります。
- 憂うつで気分が重く日々の充実感がない(*)
- これまで楽しんできたことが楽しめない、何事にも興味が湧かない(*)
- 以前は楽に出来たことが今は億劫である(*)
- 自分が役に立つ人間だと考えられない(*)
- 訳もなく疲れたような感じがする(*)
- むなしい、さみしい、かなしい気持ちになる
- 眠れない(寝付けない、途中で目が覚める、普段より2時間以上早く目が覚める)
- イライラする、なにかに急き立てられるようで落ち着かない
- 自分を責める、過去を悔んでしまう
- 何も考えたくない、考えられない
- 消えてなくなりたい、死にたい
うつ病に気づく前に身体がサインを出してることがあります。
食欲がない、身体がだるい、疲れやすい、朝はやく目が醒める、頭痛、肩こり、動悸、便秘など。 なにかおかしいな?と感じたらまずは専門家に相談しましよう。特に上記の症状で(*)の印のついている5つの項目で2つ以上が当てはまり、それが2週間以上続いてる場合はうつ病が強く疑われます。
うつ病は今や10人にひとりはかかると言われている病気です。「憂うつな気分」や「気持ちが重い」といった抑うつ状態がほぼ一日中あってそれが長い期間続く、というのはうつ病の代表的な症状です。
精神的ストレスや身体的ストレスさらに性格要因などが重なり様々な理由から脳の機能障害(神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリンなどが枯渇してしまう)が起きている状態です。
うつ病の治療で重要な事は、早期発見し、そして心理的な休息を得ることです。
ストレスを感じない環境調整を行ったり、必要最小限の薬物治療を用いたりして、その人の持つ自己治癒力や自然回復力(レジリエンス)を引き出します。
当院ではまず患者さまの悩みや不安をしっかりと聞き必要に応じて認知行動療法や臨床心理士によるカウンセリングも行います。