もうとっくにデイケア健康講座は終わってしまった。6月は学会などに追われてブログを書く余裕もなく予定していた「管年齢」の腸管編の記述が遅れてしまった。もう7月の半ば・・・思えば昨秋から某メーカーのヨーグルトを毎日食べるようにしている。いつも風邪のシーズンは2~3回風邪をひいて苦しい診察を強いられていた。ところがどう言う訳か今冬、今春と風邪の洗礼もなく夏を迎えている。秘かに乳酸菌満載のこのヨーグルトの効用かと考えている。

腸管には言うまでもなく腸内細菌が充満している。遺伝子解析の進歩により腸内細菌の種類がドンドンと増えて、3~500種類から最近は1000種類、1000兆個も存在しているといわれる。個人差はあるものの人の体重の1~2kgは腸内細菌が占めていると言われている。腸内細菌は叢(そう)をなしている。腸内フローラといってお花畑(フローラ)に例えられる。腸内細菌の働きは単に食べ物の消化・吸収・代謝だけでなく様々な働きがある。腸管は第2の免疫組織と言われるように生体防御に深く関わっている。有害・発癌物質の分解排泄促進にも関与している。脂質・糖代謝の改善やホルモンやビタミンの産生などにも関係する。そのような腸管の働きがスムースに行うためには腸内細菌の中で善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌)を増やし、如何に悪玉菌を少なくしていくだけでなく、日和見菌を善玉菌に置き換えることも重要なこととされている。健全な腸内細菌を有する人の便移植も行われている時代でもある。

これら一連の腸内環境改善にはコツコツと食生活を健全なものにしていく。腸内細菌のエサになる植物繊維の多い野菜中心の生活に歳とともに心がけいく・・・「美味しいものは脂肪と糖でできている・・・」とCMのキャッチコピーに負けることなく、日々の積み重ねが重要でしょうから・・・